戻る  ■ Propose -Case1-

「へえ〜、これ全部リナがつくったのか?」
 目の前のテーブルに並べられた大量の料理に、ガウリイは思わずそう問いかけた。
「もちろん♪ これでも家事一切プロ並みに得意なんだからっ」
 自慢げに応えて、リナもガウリイの向かいの席に腰かける。
「じゃ、冷めないうちに早く食べましょ」
「おう!」
『いっただきま〜す♪』
 二人で声を揃え、ばくばくと料理をたいらげていく。
「うん、うまい!」
「でしょ? 見直した?」
 食べることは止めないままで交わす会話。
「そーだなあ。いい嫁さんになるな、リナ」
「当たり前じゃない。こーんないい女、他にはいないわよっ」
 ガウリイの言葉に笑って応えつつ、フォークをぴこぴこ上下に振る。
「けど、いっくらあたしが料理つくってもさあ、相手がいっしょに食べてくんなきゃつまんないわよねえ」
 言いつつも、食べ終わった分の皿がひとつ、ふたつと増えて。
「お前さんの食べる量についていける奴はそうそういないと思うぞ」
 ほどよく焦げ目のついた鶏肉を、飲み込んでガウリイが苦笑する。
「なぁぁによガウリイだって食べる量そう変わんないくせにっ!
 んなことゆーと、お魚さんもらっちゃうからねっ」
「あっ、こらっ! いちばんうまいとこをっ!!」
 かきかきかきんっ、とナイフとフォークのぶつかる金属音。
 長く旅してるあいだに、リナとガウリイの中で、当たり前になった食事風景。
「あたしのことばっかより、ガウリイはどーなのよ?」
「オレか?」
 大盛りに盛られたサラダを一気にたいらげる。
「やっぱ料理の上手い奴が嬉しいけど、オレもどうせならいっしょに食いたいよな」
 かちゃかちゃとカラになった食器が積み上がっていく。
「あんただってそんな相手探すの大変じゃないのよ」
 苦笑して、リナがスープを一飲みする。
「けどまあ、やっぱしひとりで食べるよりふたりのほうがおいしいわよね」
「そーだな……っと最後の一切れもらいっ」
「ああっ! とっといたのにもーっ」
「さっきオレのとったのはそっちだろ。仕返し仕返し♪」
 笑って言うガウリイに、リナは軽く頬を膨らませた。
「ごちそーさまっ」
 かしゃん、とカラの皿の上にナイフとフォークが置かれる。
「……香茶入れるけど、ガウリイも飲む?」
「おう」
 食後の一服。
 リナが入れたあったかい香茶を一口飲んで。
「なあ、リナ」
「ん?」
「今思い付いたんだけどよ」
「なに?」
「さっきの話さ」
 湯気ごしに見えるのは見慣れた彼の優しい笑顔。

「オレとリナの二人なら、ちょうどいいと思わないか?」


■ Comment ...

なんだかふいに思い付いたので、書いてしまったプロポーズシリーズ第一弾。

とりあえずリナちゃん原作バージョンのつもり。さばさばしてます(笑)
ラストでちと悩んだんですが。ガウリイのセリフで止めるかそれともその先まで書くか。
まあ、だいだいなんでいきなりリナが料理つくることになったんだとか
ここはいったいどこやねんてな疑問はご想像にお任せするとして
(だってそこまできっちり書くとテンポ悪くなりそーだし)ラストも自由に
ご想像頂くことにしました(^^;
とはいえリナの答えは言わずもがな。うちの二人ですしね(笑)

個人的に「結婚しよう」っていうようなストレートなプロポーズは絶対嫌なので、
うちの場合はプロポーズもその答えも婉曲表現でス。
つっても、このシリーズは思い付いたシチュエーションを書いているだけで
うちの二人の正式なプロポーズはまた別の話だったりするのですが。

ちなみに、どーっっっしてもこのあとのリナの答えが知りたいんだーっ!
ていう方は おまけ へどうぞ♪ つづきが見られます〜。


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